コーシャとは?

はじめに

コーシャという言葉は、適切または許容できることを意味し、その意味で口語として英語に取り入れられました。しかし、コーシャの戒律は聖書に起源を持ち、タルムード及びユダヤ伝統のその他の法典に詳述されています。それらの規定は、何世紀にもわたり絶えず変化する状況に適用され、古代から現代におけるコーシャ認証を司どっています。

皆様もいくつかのよく知られているコーシャの要件については、既にご存知かもしれませんが、あまり一般に馴染みのない規定の範囲については驚かれることもあるのではないでしょうか。

聖書にはコーシャではない食品の基本的な種類が表記されています。これらには、特定の動物、鳥や魚(豚肉やウサギ、ワシやフクロウ、ナマズやチョウザメなど)、貝類及び甲殻類、昆虫や爬虫類が含まれます。また、コーシャ種の肉や鳥は、所定の方法で屠殺処分しなければならず、また肉と乳製品は一緒に製造したり一緒に食べることができません。

なぜ多くの食品がコーシャの監修を必要とするのでしょうか? 例えば、穀物やポテトチップスは、肉、鳥、魚、昆虫から作られていないので、本質的にはコーシャと言えるのではないのでしょうか? その答えは、コーシャと認定するには食品のすべての構成要素と副構成要素がコーシャでなければならないということです。したがって、例えばコーシャでない動物系グリセリンでコーティングされたレーズンが使われているシリアルはコーシャではありません。動物性脂肪の生産に使用される設備で低温殺菌または脱臭加工された植物油を使って揚げたポテトチップスは、コーシャではありません。

実際、非コーシャ製品の高温生産に使用される設備は、コーシャライゼーション(ホットパージ 処置= 熱による浄化処置)をしなければコーシャの生産には使用できません。

コーシャ規定の背景

ヘブライ語でコーシャとは、コーシャの食事規定に関して許容されたまたは適切であることを意味します。 コーシャフードは食べることが許可されており、その他の食品の生産原料としても使用できます。

カシュルート(コーシャとその応用を指すヘブライ語)の基本的な戒律は、聖書に由来しています(レビ記11章と申命記17章)。 何千年もの間、律法学者たちはこれらの戒律を解釈し、現代の状況に適用してきました。 さらに、ラビの機関はコーシャ戒律の完全性を守るための保護法を制定しました。

カシュルートの規定は複雑で広範です。 このガイドの目的は、カシュルートの基礎を読者に説明し、その実用的な応用についての洞察を提供することです。 カシュルートの戒律の複雑な性質を考慮すると、カシュルートの問題が発生するたびに、正統派ラビに相談する必要があります。

カシュルートの遵守により、副次的な衛生上の利点も得られますが、カシュルートの最終的な目的と理論的根拠は、律法で表現されているように、神の意志に従うことです。

少し前まで、ほとんどの食品は家庭の台所または地元の小さな工場や店で作られていました。製品が確実にコーシャであるかどうかを確認することは比較的簡単で、 ラビによる監督が必要な場合、すべての人に知られているコミュニティのラビが出席しました。 今日、工業化、大陸横断輸送、および大量生産により、私たちが食べる食品のほとんどは、工業的な環境で商業的に処理、加工、調理、缶詰、または箱詰めされる状況が生まれています。

その状況をさらに複雑にしているのは、さまざまな理由により、成分表示で提供された情報に基づいて製品のコーシャの状態を判断することが一般的に不可能であることです。